「小1の子どもが『学童行きたくない』と泣き出してしまいました…」
そんな悩みを抱える親はとても多く、実は「小1 学童 行きたくない」はよく検索されるキーワードの一つです。実際、学童に行きたくないと親に訴える子はたくさんいて、早い段階で退所するケースも少なくありません。

本記事は、支援級の子ども3人を含む40人規模の学童指導員として1年間勤務した筆者が、現場のリアルな視点で、以下の項目について解説します。
- 学童に行きたくないに隠れた本当の理由4つ
- 子どもが嫌がったときの具体的な対応策5つ
- 親がやってはいけない声かけ例
- 学童以外の選択肢を勧めるべき2つのケース
読めば、子どもが学童に行きたくない本当の理由とその対処法が分かり、悩んでいる毎日から解放されるヒントが得られるでしょう。
小1で学童に行きたくない子はどれくらい?統計とSNSの声
小学校一年生で学童に行きたくない子どもは非常にたくさんいて、早い段階で学童を退所する子がかなり多いのです。

引用元:放課後児童クラブWEBアンケート調査結果 特定非営利活動法人放課後NPOスクール2024.3.18
このグラフからもわかるように、1年生の5月以降に辞めた子だけで3人に1人以上。「子どもが行きたがらなくなったから」(35.7%)がトップの理由です。
また、実際にSNSではこんな声も…
小1娘の登校渋りに拍車がかかってきた。
学童も行き渋り。
理由を聞いても行きたくないとか疲れたくらいしか言わないし、なんなら話の途中で怒り始めたりよそごと始めたりで話合いにならないことも多いし。
ワガママなのかSOSなのか…
どう対応したら良いか分からない。— おいも (@nega_imoimo) June 18, 2025
このように「学童に行きたくない」と訴える子どもと、それに悩む親御さんは非常に多いのです。
次の章では、元指導員として見てきた視点から「学童に行きたくない理由」をご紹介します。
【元指導員が解説】小1が学童に行きたくない理由4つ

学童に行きたがらない理由を理解することは問題を解決するために非常に大切です。元指導として見てきた小1が学童に行きたくない理由は以下の通りです。
- 学童に友だちがいなくて自分の居場所がない
- 学童の遊びに飽きてつまらなくなった
- 高学年が怖い
- 学校と学童の長時間の集団生活への疲れ
大人が推測する理由と、子どもが実際に感じている理由には大きなギャップがあることが少なくありません。子どもの本当の気持ちを理解することが、問題解決の第一歩となります。
これらの理由を深く理解し、子どもの気持ちに寄り添うことで、より効果的な解決策を見つけることができるでしょう。
理由①学童に友だちがいなくて自分の居場所がない
学童で一緒に遊べる友だちがいない子どもは孤独を感じて心細くなり、学童に行きたくないと感じやすいです。
学童は学校とは異なる環境で、違う学年やクラスの子どもたちが一緒に過ごします。知らない子がいたり、気の合う友だちを見つけられなかったりすると孤独感や疎外感が強くなり、自分の居場所を見つけられず否定されたような気持ちになります。
【体験談】実際に指導員として見てきたなかには、一人で本を読んでいることが多い子や、指導員の側から離れず「先生遊ぼう」と言って離れない子は、友だち関係で悩んでいることが多かったです。
このような状況が続くと、子どもは学童に自分の居場所がないと感じ、「行きたくない」という気持ちが強くなってしまいます。
理由②学童の遊びに飽きてつまらなくない
学童で同じような活動の繰り返しや、やりたい遊びができない環境に子どもたちは飽きを感じています。
学童での過ごし方は基本的にパターン化されており、宿題をした後は外遊びや折り紙、塗り絵、オセロなどをしながら限られたスペースで過ごします。最初は刺激があった遊びでも、学童で過ごす時間が長くなるにつれてだんだん飽きることが多いです
【体験談】指導員時代も、晴れの日は遊具のある運動場でエネルギーを発散させていましたが、雨の日や酷暑の日は狭い部屋で限られた遊びしかできないので「つまらない」と言う子どもが多かったです。
現代の子どもは家庭でYouTubeやNetflixのように次々に刺激を受けるエンターテイメントがたくさんあります。そのこともあり、学童での単調な遊びに飽きてしまい辞めたいと感じる子も多いのは事実です。
理由③高学年が怖い
指導員の注意の仕方や高学年の子どもの態度に恐怖を感じている子どもたちがいます。
高学年の子どもたちの中には、下級生に対して威圧的な態度を取る子もおり、それを怖がる低学年の子も少なくありません。低学年は高学年の力や態度の差に圧倒されたり、からかわれたりすることもあります。
特に、人見知りが強い子や内向的な性格の子は、大きな声や威圧的な雰囲気を苦手とする傾向があり、そうした環境が続くと「学童=怖い場所」という印象を持ってしまいます。
【体験談】指導員時代では、小4の男子生徒3〜4人が大きな声で騒いでる姿を見て、小1の女の子が怯えていたことがありました。
理由④学校と学童の長時間集団生活への疲れ
朝から夕方まで続く集団生活に疲労を蓄積し、精神的・身体的な限界を感じている子どもたちがいます。
現代の子どもたちは、学校での6〜7時間に加えて学童でさらに数時間の集団生活を強いられています。
学校では先生とクラスメイト、学童では異学年との集団生活で、それぞれのルールを守り続ける生活をしなければなりません。大人が想像する以上に子どもは疲弊しています。
学校が終わったとたん、学童の部屋に移動し、休む暇もなく宿題やおやつ、活動が続くと疲弊するのは当然のことです。
【体験談】何人かの保護者に「家に帰ってきたら学校と学童で毎日クタクタになっている」と聞きました。
子どもが「疲れるから行きたくない」の背景にはこの蓄積された疲労があることが多いのです。
【元指導員が教える】小1が学童に行きたくないときの対処法5つ

子どもが学童に行きたくないと言われて、どうすれば良いか困ってしまうでしょう。指導員として多くの親御さんに接してきた経験から、効果的だった対応方法は以下の通りです。
- 子どもの話を否定せず丁寧に聞く
- 保護者と子どもで今後のことを納得するまで話し合う
- 学童指導員に遠慮せずに相談する
- 親自身の辛さも信頼できる人に相談する
- 学童退会も視野に入れる
問題解決には、子どもの気持ちを受け止めながら、状況に最も適した具体的な対応策を考えることが大切です。
対処法①子どもの話を否定せず丁寧に聞く
子どもの気持ちを否定せず話を聞くことは、最も効果的で本質的な対策のひとつです。
理由は、親に話すことで子ども自身が自分の気持ちを整理できるからです。また親が理解してくれたと感じるだけで心が軽くなり、親子の信頼関係が深まり解決しやすくなります。
「学童行きたくない」と言い出したら、じっくり話せる時間を作って、まずは「そうなんだね」と否定せずに聞いてあげてください。理由を聞けたら最後に「話してくれてありがとう」と言ってあげると子どもも安心しやすくなるでしょう。
【体験談】私自身も小2の息子をもつ母です。学童拒否の話ではないのですが、息子が小1のときに、学校を不登校になったときがありました。
その際、まず息子の話を否定せずに丁寧に聞こうと心がけました。すると息子が心を開いてくれ、安心してママに話をしてもいいんだという気持ちになったようです。信頼感が生まれ、サポートしやすくなり、不登校を乗り越えました。
対処法②保護者と子どもで今後のことを納得するまで話し合う
子どもの意見を尊重しながら、家族全体で解決策を一緒に考えることが大切です。子どもから理由を聞き出せたら、「じゃあ、これからどうしようか」と家族で話し合いましょう。
その際、親が一方的に決めるのではなく、「みんなで考えようね」という姿勢を見せることで、子どもも納得しやすくなります。子どもは、自分の考えが受け入れられたと感じることで安心し、気持ちを前向きに切り替えやすくなります。
実際に、親子で話し合って一部の曜日だけ学童を利用することにした結果、スムーズに通えるようになったケースもあります。
対処法③学童指導員に遠慮せずに相談する
保護者が学童の先生に相談することは、子どもをサポートする上で非常に有効な対応策です。学童側と情報共有し、連携を取ることで子どもの環境を改善できる可能性が期待できます。
学童は日々子どもの様子を見てくれているので、家庭からは見えない様子が聞けて、家庭では気付けない解決のポイントを教えてくれる可能性もあります。学童の先生に寄り添ってもらうことで、子どもが「味方がいる」と思えるからです。
元学童指導員として働いていた経験から言えることは、多くの指導員は「どうしたら子どもたちが学童を嫌がらずに楽しく過ごせるか」を工夫したいと考えています。保護者からの相談は貴重な意見で、むしろ子どものより良い環境づくりのために必要な情報です。
ぜひ、遠慮せずに相談してみてください。また、クレームを言うのではなく、「解決するために協力をお願いしたい」というスタンスで相談すれば、指導員側も快く対応してくれるでしょう。
対処法④親自身の辛さも信頼できる人に相談する
親自身が一人で抱え込まず、サポートを受けることで、子どもにも余裕を持って向き合えるようになります。
子どもが学童を嫌がることで、仕事を休まざるを得なくなったり、将来への不安を感じたり、追い詰められて孤独を感じる親御さんは珍しくありません。
親御さんが辛そうにしていると、子どもも迷惑をかけてはいけないと、本音を言ってくれず、辛い思いを抱え続けるかもしれません。
学童の保護者やSNSのグループなどで、似たような悩みを共有することで、「自分だけではない」という安心感を得られるでしょう。
親の気持ちを少しでも楽にすることです。
対処法⑤学童退会も視野に入れる
子どもの心身の健康を最優先に考え、必要に応じて学童退会も選択肢として検討することが大切です。
様々な対策を試しても状況が改善しない場合は、学童退会も現実的な選択肢として考える必要があります。子どもが毎日嫌がって通い続けることは、子どもにとっても親にとっても大きなストレスになります。
退会を検討する際は、代替案をしっかりと準備することが大切です。祖父母のサポート、ファミリーサポート、民間学童、習い事の組み合わせなど、様々な選択肢があります。経済的な負担や仕事への影響も考慮しながら、家族にとって最適な方法を見つけましょう。

引用元:小学校の放課後の過ごし方調査2025 特定非営活動法人NPOアフタースクール2024.3.12
上記は就労家庭の小学生の放課後の過ごし方概要です。学童以外の過ごし方の参考にしてください。
いろいろなご家庭があり、状況もさまざまです。各家庭にとってベストな答えは違うので、家族で納得するまで話し合うことが大事です。
【要注意】学童をやめたほうが2つのケース
できれば学童を続けてほしいと願うかと思いますが、元指導員として以下のようなケースは学童以外の選択肢を検討する余地があるのではないかと考えます。あくまで参考としてご覧ください。
- 子ども同士のトラブルを放置している
- ストレスが身体症状として現れている
以下の状況に当てはまる場合は、学童の継続にこだわらず、子どもの最善の利益を優先して判断することをお勧めします。
子ども同士のトラブルを放置している
いじめ、からかい、暴言などに職員が気づいていない場合は、子どもをきちんと見ていません。
また、保護者が相談しても親身になってくれなかったり、子どもが被害を訴えても「自分で何とかしなさい」と対応してもらえなかったりすると、子どもの心に深い傷を残すこともあります。安全のために学童に子どもを預けているのに、かえって危険な目にあうかもしれません。
これはママ友の体験談ですが、元指導員の私から見ても検討したほうが良いでしょう。
ストレスが身体症状として現れている
学童のストレスが原因で子どもに身体症状が現れている場合は、他の選択肢を選ぶほうがよいと考えられます。
子どもがストレスを感じているサインは様々ですが、特に身体症状として現れる場合は深刻な状況です。頭痛、腹痛、食欲不振、不眠、だるさなどが学童に通い始めてから頻繁に見られるようになった場合は要注意です。
これらは子どものSOSサインであり、心身の限界を表しています。かかりつけの小児科医にも相談しながら、子どもにとって安全な環境を整えてあげてください。
学童にいきたくない子どもに絶対言ってはいけない言葉
子どもの気持ちを否定する言葉、他の子との比較、脅しや罰則を使った声かけは絶対に避けたほうが良いでしょう。
子どもが「学童行きたくない」と訴えたとき、親としての焦りや困惑から、つい不適切な声かけをしてしまうことがあります。しかし、間違った対応は子どもの心を傷つけるだけでなく、問題の根本的な解決を遠ざけてしまいます。
やってはいけない声かけの例
- 「そんなわがまま言わないの」「みんな我慢してるのに」
- 「○○ちゃんは楽しそうにしてるのに、なんであなたは」
- 「お母さんが困るからとにかく行きなさい」
- 「嫌でも行くしかないの」
これらの声かけは、子どもの気持ちを受け止めるのではなく、親の都合を優先した内容になっています。子どもは自分の気持ちを理解してもらえないと感じ、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。
代わりに使いたい声かけは、「そうなんだね、どうしたの?」「お話聞かせて」「一緒に考えよう」といった、子どもの気持ちに寄り添う言葉です。問題解決への近道は、まず子どもが安心して本音を話せる環境を作ることから始まります。
まとめ・元指導員からのエール

子どもが「学童行きたくない」と言うのは、その子なりの理由があることを理解し、親子で一緒に解決策を見つけていくことが大切です。
親御さんにお伝えしたいのは、「悩んでも大丈夫」「一人だけじゃない」ということです。
子どもが学童を嫌がることで、仕事を休んだり、将来への不安を感じたりするのは当然のことでしょう。完璧な親である必要はありませんし、すべてを一人で解決する必要もありません。
大切なのは、子どもの気持ちに寄り添いながら、利用できる資源を活用してベストな解決策を見つけることです。学童の指導員、家族、友人、地域のサポートなど、周りの人たちの力を借りることで、きっと良い方向に向かうでしょう。
この記事を書いた人|辻本りこ
元学童指導員。支援級を含む40人規模の学童で1年間勤務。
現在は2児の母として子育てをしながら、子どもの「行きしぶり」「不登校」「家庭学習」などに向き合う日々を発信中。


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